「出会い」の達人に魅せられ
 ○…坂本龍馬に関する団体は日本全国だけでなく世界各地でも各々活動しており、そのネットワーク組織「全国龍馬社中」の会員数は2万人を超える。年に1度「ファンの集い」としてイベントを続けており、今年は横浜が舞台に。会場の1つ、臨港パークには同イベントとして初めて高知駅前の龍馬像を設置する。「会場には背を向けてしまうが、龍馬は海を眺めているのが似合う」。遊び心とこだわりをもってかじを取る。
 ○…同組織の関東ブロック長を5年ほど前から務め、今回実行委員長に。会員中心のイベントだったが、「龍馬を通じて多くの出会いがあれば」と街を舞台に飲食フェアや「よさこい」など初の試みとなる企画も盛り込んだ。一方で、「実は昔から龍馬が好きってわけじゃないんだ」と明かし、現在会長を務める横浜龍馬会に入ったのもほんの10年ほど前。「龍馬自身『出会い』の達人だけど、今も『龍馬』というキーワードが多くの人と出会わせてくれている。それが一番の魅力だね」
 ○…横浜市内で生まれ育ち、小さいころからの車好きで30代のころ中古自動車販売や点検・修理を行う(株)カープラザ飯野を立ち上げた。現在も社長として会社をけん引するが「社員と友人のように接するから、威厳がないって家族にからかわれる」と苦笑い。だが「皆の穏やかな顔を見ていたいから」という思いに信頼は厚く、今回のイベントも、非会員の社員が総出で手伝ってくれているという。
 ○…1年前から進めてきた準備も佳境だが、「昨日も交渉に行ってきた」と最後まで走り続ける。「足を運ぶ価値のあるものになるはず」との自負はそれゆえだ。仕事との並行は多忙を極めるが、物事を進める際には一呼吸おいて、いつも頭に思い浮かべる。「龍馬ならどうするか。少なくとも、小さな事ばかりにとらわれず、広く全体を見ていなければならない」。あとはただ、横浜の海を龍馬と眺める時が待ち遠しい。   
 
タウンニュース
港南区・栄区版
最新号:2019年5月16日号